AI技術応用 AIの可能性を広げる、マルチモダールの世界
{人間は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚という五感を用いて、周りの世界を認識しています。例えば、美しい景色を見たり、鳥のさえずりを聞いたり、花の香りをかいだりすることで、様々な情報を得ています。人工知能(AI)も、人間のように周りの世界を理解するために、様々な種類の情報を取り入れる必要があります。この情報の種類のことを「モダリティ」と呼びます。AIにとって、画像、音声、テキストといった情報源は、人間でいう感覚器官のような役割を果たします。例えば、自動運転の車の場合、搭載されたカメラを通して得られる画像情報が「視覚」に相当します。周りの車の動きや信号、歩行者などを認識するために、画像情報は欠かせません。また、音声アシスタントは、人間の声を音声情報として受け取り、その内容を理解して指示に従ったり、質問に答えたりします。このように、AIは、それぞれのモダリティから得られる情報を処理することで、人間と同じように外界の認識や理解を深めていくのです。AIの研究において、モダリティは重要なキーワードの一つです。近年、複数のモダリティを組み合わせることで、より高度な処理を実現する「マルチモーダルAI」の研究が盛んに行われています。例えば、画像と音声を組み合わせることで、動画の内容をより深く理解できるAIの開発などが進められています。このように、AIは、人間のように複数の感覚を統合して世界を理解する能力を、着実に身につけているのです。
